
2012年に1人でカナダへワーキングホリデーに向かった私。当時英語は全くしゃべれず、英語の知識と言えば受験勉強中に身に着けたレベル。大学受験で覚えた難しい英単語はほぼほぼ忘れていたころに、貯金残高25万ほどだけをもってカナダに向かったのでした。
とはいえ、英語学校に通ったのはたったの6週間。今考えれば、6週間で英語をしゃべれるようになるわけないだろ!?と思いますが、当時は6週間でなんとかなるだろうと安易に考えていた私。なんとか中級レベルに入ることはできたものの、英語をすらすらとしゃべるクラスメイトに圧倒されることに。
そんなこんなで始まった私の英語学習ですが、外資系企業と働ける会社で英語を使った仕事ができるまでに成長しました。日常会話+αくらいの英語力をもつわけですが、英語を勉強する過程で日本の英語教育に対して思ったこと(不満)はたーーーくさん。その中でも特に私が伝えたいこと、それが今回の記事の内容と繋がってきます。
では、記事の題名にもなっている
「英語習得者だから思う、子どもの内に絶対習得させるべきは英語の○○!」
みなさんは○○なんだと思いますか?
文法?単語力?会話力?
正解は
発音!!
勉強過程で日本の英語教育に対して一番不満に思ったことは
「小さい頃に正しい発音を学びたかったーーーーーーーー!」
そういう後悔?があるので、子どもたちには英語の発音だけはちゃんと身につけさせておきたいと思っています。この記事を読めば、なぜ私が英語が好き!を育てるおすすめ動画チャンネル!で小学校低学年までであれば正しい発音、英語は楽しい、英語をなんとなーく知るの3つができればいいと考える理由がわかります。ちなみにこの記事でいう「こども」は「小学校低学年まで」の子どもを指しています。
- 発音がすべてを台無しにする
- 間違った発音を教えた結果…
- なぜ子どものうちに?
- まとめ

間違った発音がすべてを台無しにする
発音がすべてを台無しにすると書きましたが、これは英会話が前提になっています。
間違った発音が引き起こす問題
- 学習した知識が台無しに
- 英語を話すことが嫌になる
- 英語が嫌いになる
たかが発音くらいで英語が嫌いになるわけないでしょ?と思う方もいらっしゃるかと思いますが、外国語を話せる方なら発音がいかに重要かわかると思います。
学習した知識が台無しに
ここでいう学習した知識とは、単語や文法など英語に関する知識すべてです。まず第一に正しい発音でないと英語を母国語にする人たちには通じません。日本語だったら、海外の方が片言の日本語を言ってもなんとなーーく伝わりますが、英語は本当に通じない!せっかく覚えた英単語も、通じないから意味がない。何度伝えようとしても「何って言ってるかわからない」と話相手に諦められてしまうことも。難しくて長い単語ならそうかも?と思うかもしれませんが、みなさんがよく知っている一見簡単そうに見える単語の方が意外と伝わらない。
たとえばみんなが知っている「Can」と「Can’t」。みなさんは正しく発音できますか?この発音の違いがわからないということは、聞き取るときも 「Can」なのか「Can’t」なのかわからないということです。これ間違って伝わってしまったら、全く違う意味になってしまいますよね?
どんなに英語の授業で単語や文法を教えても、それを頑張って覚えても、正しく発音できなければ伝わらないのです。極論伝わらないのであれば、学習する意味あるの!?と思ってしまいます。
英語を話すことが嫌になる
英会話を練習して、少しずつ英語が話せるようになってきたのに、いざ話してみると発音が間違っていて伝わらない……そうなると少しずつ
「わかってもらえないから英語を話したくない」
と思ってくるようになります。実際私がそうでした。
「あいつの英語日本人なまり強すぎて、なんて言ってるかわかんない」
と陰口を言われているのを何度か聞いたことがあります(不思議と人間ってこういう英語はすぐ聞き取れるんですよね)。この時の恥ずかしくて嫌な気持ちって、今でもふと思い出すとくらーーい気持ちになります。それでも頑張ろうと前向きになることが大事なんですが、英語を学ばせられている子どもたちの立場からしたら、嫌だなと思ったらもうやりたくなくなりますよね?

英語が嫌いになる
英語を話すことに抵抗を感じ始めた子どもたちが、英語を嫌いになるのは時間の問題です。嫌いにならずに大きくなったとしても、間違った発音のせいで「伝わらない」という経験をした瞬間、「ちゃんとした発音を習っておけば」と思うはずです。
せっかく海外に英語を学びに行ったのに、いくら単語力や文法力を伸ばしても、間違った発音のせいで学んだ内容をフルに発揮できないなんて本当にもったいないです。単語や文法は大人になっても取得できますが、発音は簡単にはいかない。だから、声を大にして言いたい!
子どもに正しい英語の発音(だけでいいので)を教えて!
間違った発音を教えた結果…
ある日友達の子どもが、保育園で英語を習っていると私に披露してくれました。
「猫は英語でキャッツ、キリンは英語でジラフ!」
キリンまで英語で言えるの!?私は大人になって知ったのに!と驚いた反面、その子の発音がTHE 日本語だったことに「なんでーーーーー!?」という思いを隠せずにいました。猫なんて明らかに「Cat」じゃなくて「Cats」複数形の発音だったんです。 子どもなので、保育園で習った発音のまま覚えてくるはずで、ということはつまり保育園ではキャッツ!という発音で教わってるはずなんです。 せっかくこんなにたくさん英単語を覚えて帰っているのに、発音が残念すぎて本当にもったいない!!!
さらに問題なのは、一度その発音で覚えたものを修正するのは本当に難しいということ!友達の子どもに「Cats」だと猫がいーーーっぱいになっちゃうから「Cat」だよ、と教えましたが最後までキャッツのまま。後日その子は先生に「 「Cats」だと猫がいーーーっぱいになっちゃうから「Cat」なんだって」と伝えたらしいですが、その意味を先生がわかってくれたらな…
特に未就学児が重要にすべきは、単語の習得ではなく、正しい発音の習得なんです。
30年前、私たちが子どもだったころならまだしも、今でも日本なまりの発音で英語を教えているところがあるとは、正直ショックでした。

なぜ子どものうちに?
カナダの語学学校で出会った台湾人の友達に、キレイに英語の発音をする子がいました。一切訛りのない発音に驚いたのは私だけではなく、担任の先生も「君の発音はとってもきれいだね、どこで勉強したの?」と聞くほどでした。その子は
「勉強したんじゃなくて、小さい頃に発音を習ったんです。そのおかげだと思います」
と答えたんです。その答えを聞いて本当に羨ましいなと思いました。私は英単語と文法の練習に加えて発音を学ばなくてはいけないのに、彼女はきれいな発音のおかげでどんどん先に行けるのです。そして、発音がきれいだと英語が上手だという印象がアップします。
このように小さい頃から本物の英語を聞かせる一番の利点は、多様な音の種類を知ることができる点にあります。日本語だけを聞いて育った私は、Appleが「アッポ」に聞こえます。でも出だしの「ア」は日本語の「あ」の発音ではありません。でも日本語の「あ」しか知らない私たちはその違いがわかりません。私の好きなYoutuberの動画にそれがはっきりとわかる部分があるので、興味のある方はみてみてください。
もっとわかりやすい例をご紹介します。まずは「しんぶんし」「あんこ」「ほんと」を「ん」に気をつけながら読んでみてください。同じ「ん」という表記なのに発音方法が違うことに気づきましたか?「しんぶんし」では口を閉じてんーと発音しているのに対し、「あんこ」はのどの奥で発音しています。最後の「ほんと」は下を上あごにつけて発音していますよね。つまり日本人は知らず知らずのうちに3つの「ん」を発音しています。しかしそれぞれの音を別の音と認識していないため、耳で聞いただけでどの発音の「ん」であるかは聞き取れません。しかし、この3つの発音をそれぞれの文字であらわす韓国人は、この3つの発音の違いがわかります。

日本人が英語の発音を苦手とする大きな理由の一つは、日本語の発音の数が少ないためです。音をたくさん知っていれば知っているほど、外国語の習得が簡単になり、上手に発音できるようになります。この多様な音を認識する能力をつけるには3歳までがベストだと言われています。だから「こどものうちに」正しい英語の発音を学ぶことが重要なのです。
「うちの子は3歳過ぎている」とがっかりしないでください。早ければ早いほどいいので、今すぐにでも英語を聞かせてあげてください。そのうち、小さな音の違いを自然と会得するようになるはずです。
まとめ
いかがだったでしょうか?今回は、「子どもたちが学ぶべきは英語の発音」ということで、その理由についてご紹介しました。私の経験をふまえた個人的な意見ですが、少しでも参考になると嬉しいです。
Youtubeなど、子どもに本物の英語を聞かせやすい時代になりました。せっかく子どもに動画を見せるのであれば、少しでも子どもにとってプラスになるような内容にしてあげたいですよね。
「うちの子はまだ赤ちゃんだからよくわかないので…」と思っているママ、今がチャンスです。逆にわかるようになってから見せると、「英語わからない=嫌」となりやすいので、何もわからない頃から見せるのが一番だと私は思っています。
